著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

【ヒエ】白米以上に栄養バランスの良いスーパーフード

公開日: 更新日:

 日本最古の穀物ともされるヒエは、縄文時代から食べられています。寒さに強く、土質を選ばないため、不作の時に稲や麦の代用として利用されることもあったとか。名前は「冷えに耐える」という性質に由来しているそうです。グレーがかった白い実で、白米にまぜる以外に、昔はみそやしょうゆ、焼酎などの原料に利用されていました。あくが強いため30~40年は保存できるのもかなりすごい穀物ですよね。

 近年、食物アレルギー対策の雑穀として人気があるのですが、それ以外にもイネ科の穀物でありながら白米よりも栄養バランスが良く、比較すると食物繊維は約8倍、マグネシウムは約5倍、鉄分は約2倍、カリウムは約3倍も含まれており、まさに栄養素の宝庫!「スーパーフード」としての注目も集めています。

 さまざまな研究の報告もされていて、ヒエから抽出したエキスが、増えるとシミやシワの原因になる他、血管で血栓をつくり動脈硬化を引き起こす原因のひとつとなる過酸化脂質の生成を抑える可能性があることがわかっています。

 また、圧倒的に豊富な食物繊維の中では、特に不溶性食物繊維が豊富に含まれています。不溶性食物繊維は腸の働きを活発にし、腸内環境を整える効果があります。また、消化吸収されずに腸まで届き、便のかさを増やして腸のぜん動運動を刺激するので、便秘の解消に役立ちます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも