家にいるのは私なのに…親と同居したい41歳妻、反対する夫に苦悩「もう何が正解かわかりません」

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コクハク

41歳、どっちの両親と同居する?

 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も少なくありません。

 魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな男女の“冷酷” と“激情”のあいだを垣間見るエピソードをお届けします。

【冷酷と激情のあいだ〜女性編~】

 律子さん(仮名)は、結婚10年目の41歳。小学生と未就学児の2児の母として、仕事に子育てにと忙しい日々を送っています。

 一方、夫のハヤトさん(仮名)は、律子さんより3歳年上。ふたりは偶然にも実家が近かったため、今は双方の実家から徒歩10分圏内の賃貸住宅に暮らしています。

「これまでは、お互いの実家ともそれぞれ良い距離感でやってきました。だけど…、先日、両家が集まる場で『上の子が中学生になる前に賃貸暮らしを卒業したほうがいいかなあ』なんて、口を滑らせてしまって。

 そうしたら、両方の実家が同居を提案してくれたんです。ありがたい話かもしれませんが、それが悩みのタネになっているんです」

 律子さんの親も夫の親も、2人の孫を溺愛。家が近いこともあって、孫たちは生まれたばかりの頃から、双方の祖父母宅に頻繁に遊びに行く環境です。

 両家とも二世帯住宅への建直しを前提とした同居を提案しており、どちらの親と暮らしたとしても律子さん夫婦のプライバシーはそれなりに守られそうだと言います。

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自分の親と暮らしたい

「私としては、当たり前ですけど自分の親との同居のほうが気楽なんですよね。義両親とも関係は良好ですが、一緒に暮らすとなれば、二世帯住宅とはいっても、それなりに揉めますよね。

 でも夫も、“暮らすなら自分の親”と思っているようで…。そりゃそうですよね。誰だって自分の親と暮らしたほうが楽ですもの。私も夫もお互いに『理解はできるけど、賛同できない』というスタンスなので、話が進まないんです」

 律子さんは、一家の経済状況を「苦しいわけではないけれど、決して余裕があるわけでない」と分析します。そのため住居費を下げられる“同居”の提案は、“検討の価値がある魅力的な選択肢”だと感じています。

家計のためにも

「どちらの実家と暮らすことになったとしても、家の建て替え費用は親が出してくれるんです。これから子どもたちの教育費もかかりますし…。だから今のように賃貸に暮らし続けるよりも、家計は楽になるのは間違いない。

 だけど正直…、どちらの実家と暮らすことになっても、不安はあります。今とは夫婦の関係性が変わってしまいそうで…。それならば、私が言いたいことを言える実の親たちと暮らしたほうが、夫婦の危機は回避できそうな気がします。

 夫の実家とも関係は良好ですけど、やっぱり気を遣うところは多いですし、同居となれば私が萎縮するのは目に見えていますから。建て替え費用だって、夫の親に出してもらうより、自分の親に出してもらったほうが気楽です」

 しかし今のままでは、夫のハヤトさんが首を縦に振る可能性は極めて低そうとのこと。

私の方が家にいる時間が長いのだから

「家を建ててしまえば、簡単には引っ越せないのはわかっているけれど…。浮いた家賃分を貯金に回せるのは大きな魅力です。だからこのチャンスに同居したほうが絶対にいいはず。

 親たちがその気になっているのに、むげに断るのも申し訳ないし。でも夫も『同居するなら自分の親が良い』という意見なので、話し合いをしても平行線です。

 夫は私よりも仕事が忙しいから、家にいるのなんて平日の夜遅くと休日だけ。それなら、家にいる時間が長い私の意見を通してくれてもいいのに」

 答えが出ないまま、すでに2カ月が経過していると話す律子さん。物価高もあって生活の厳しさを痛感している今だからこそ、“同居”という選択で環境を変えるのは魅力的だと繰り返します。

 その一方で、今後の夫婦関係を思うと「何が正解なのか、わからない」と律子さんはため息が止まらないそうです。

(並木まき/ライター・エディター)

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