元の心臓より小さくなったので…スギちゃん先天性の心疾患「心房中隔欠損症」を振り返る

公開日: 更新日:

スギちゃん(お笑い芸人/50歳)=心房中隔欠損症

「心房中隔欠損症」は心臓の右心房と左心房を隔てる壁に穴がある先天性の心疾患です。僕の記憶では「手術をしなければ20歳までしか生きられない」って……あれ? 40歳だったかな? というわけで、僕の胸には縦にガッツリ開胸手術をした痕があります。

 病気がわかったきっかけは小学校3年生の健康診断でした。心電図の波形の最後に“点”がつくんです。普通はつかないので「おかしい」ということになり、大きな病院で精密検査を受けたら、心臓に穴が開いている病気だとわかり、心電図に現れた点は血液が漏れている音だと言われました。脈を打つたびに血液が漏れちゃうらしくて……。

 でも、まるでピンときませんでした。だって元気だし、どこも具合は悪くないから「なんのことだろう?」という感じでした。先生の話によると100人に1人程度いる比較的よくある病気で、手術も99%成功するものだと聞きました。

 ただ、手術前の検査がしんどかった。何度も病院に行って耳たぶを切られたり、採血された記憶があります。さらに術前の検査入院では、右足の付け根から心臓まで管を通されてカメラで心臓の様子を見る検査があって、検査後は痛くて地獄の日々でした。まともに歩けず、腰を曲げながら足を引きずる感じ。

 当時、研ナオコさんがバラエティー番組で扮したおばあちゃんキャラのような姿だったので、両親から「ナオコおばあちゃんみたいだね」とよく言われました。足の付け根には4~5センチの痕があって、今でも誰かに触られそうになったり、見られていると思うだけでも当時が蘇って「イーッ!」ってなります。

 心臓の手術は、喉の下からおへその上あたりまで切る開胸手術。肋骨も開いて、いったん人工心肺に切り替えて、穴を塞いで元に戻すという大がかりなものでした。穴を塞ぐパターンには2パターンあって、何かをかぶせて縫い付ける方法と、穴の口を一文字に合わせて縫う方法で、僕の場合は後者でした。だから元の心臓よりちょっと小さくなったもんで、ちょっとオドオドビクビクする子になっちゃいました(笑)。胸板が厚くなったのも手術で胸骨を開いているからかな~と思っています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    (1)長嶋茂雄氏の「逆転巨人入り」は、銚子の料亭旅館の仲居さんの一言から始まった

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(17)病室のTVで見た山口百恵に衝撃を受け、4年間の移住生活にピリオド

  3. 3

    佐藤輝明&森下翔太の覚醒で阪神「歴史的大記録」達成の予感…実現すれば40年ぶりの快挙

  4. 4

    今秋ドラフトで割食う巨人…“恋人”の創価大・立石正広が「ミスターの後継者」候補と評価急上昇

  5. 5

    長嶋茂雄さんの「まさかの一言」で高級ブランドショップ店員は素っ頓狂な声をあげ目を白黒させた

  1. 6

    北川景子が味わった二度の挫折 仕事の間にロケバス内の猛勉強で明治大商学部に合格した努力家

  2. 7

    三山凌輝がNYライブで復帰もファン真っ二つ…プロデューサーSKI-HIの“1億円頂き男子”擁護は正解か

  3. 8

    「こっちのけんと」の両親が「深イイ話」出演でも菅田将暉の親であることを明かさなかった深〜いワケ

  4. 9

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  5. 10

    巨人「松井秀喜監督」は完全消滅か、可能性あるか…恩師・長嶋茂雄さんは誰よりも願っていた