著者のコラム一覧
東敬一朗石川県・金沢市「浅ノ川総合病院」薬剤部主任。薬剤師

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

「カリウム」は多すぎても少なすぎてもいけない…バランスが大切

公開日: 更新日:

 みなさんは「カリウム」という物質をご存じでしょうか? 「血圧を下げる効果があるからカリウムは取ったほうがいい」、あるいは「腎機能が低下している人はカリウムをあまり取らないほうがいい」といった話を耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。一体どっちなのでしょう?

 カリウムはナトリウムとともに体の中で非常に重要な役割を担っています。主な役割としては、細胞内の浸透圧の維持、神経の刺激伝導、心筋(心臓の筋肉)や他の筋肉の機能の調節などがあります。ナトリウムが細胞の外にたくさんあるのに対して、カリウムは細胞の中にたくさんあります。自分の血液検査の値を見ていただくとおわかりいただけますが、ナトリウムの値が「140」前後なのに対し、カリウムの値は「4」前後になっているはずです。これは血液中、つまり細胞の外の値になります。

 血液検査ではわかりませんが、細胞の中ではナトリウムの値が「4」前後、カリウムの値が「140」前後と逆になります。そして、このバランスを維持するために体の中では非常に緻密なコントロールがなされています。言い換えると、そのくらいしっかりコントロールしなければならないほど、このバランスは生体機能において極めて重要だということです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(17)病室のTVで見た山口百恵に衝撃を受け、4年間の移住生活にピリオド

  3. 3

    「こっちのけんと」の両親が「深イイ話」出演でも菅田将暉の親であることを明かさなかった深〜いワケ

  4. 4

    中居正広氏に降りかかる「自己破産」の危機…フジテレビから数十億円規模損害賠償の“標的”に?

  5. 5

    (1)長嶋茂雄氏の「逆転巨人入り」は、銚子の料亭旅館の仲居さんの一言から始まった

  1. 6

    我が専大松戸がセンバツ王者で無敗の横浜に大金星も、達成感、喜びをあまり感じない理由

  2. 7

    永野芽郁「キャスター」“静かにフェードアウト説”一蹴!主演映画も絶好調で“稼げる女優”の底力発揮

  3. 8

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  4. 9

    長嶋茂雄さんは当然のように電車改札を「顔パス」しようとして、駅員に捕まった

  5. 10

    日本ハム最年長レジェンド宮西尚生も“完オチ”…ますます破壊力増す「新庄のDM」