短い昼寝は脳にいい…「つながりのある記憶力」を高める
サートランド大学のシュトゥトゥらの研究(2015年)によると、昼寝は「つながりを思い出す力」を高める効果があるといいます。
この研究では、昼寝をすると、「意味のつながりのある記憶」が守られる一方で、「単なる言葉を覚える記憶」については昼寝してもしなくても下がってしまうことが分かりました。
脳波を見ると、昼寝中の「スピンドル(眠っているときの脳のリズム)」が多い人ほど、記憶の成績が良く、「つながりを思い出す力」を高める効果があり、脳の働きと関係していることが示されたそうです。
このほかにも、昼寝が脳に良い影響をもたらすことが、シンガポール国立大学のレオンらの調査(2023年)でも分かっています。被験者は、毎晩少なくとも6時間の睡眠をとる若い成人に限定し、個体差が生じないよう、毎回の昼寝の前に、薬の服用、激しい運動、ニコチンやカフェインなどの刺激物の摂取を控えるという条件の下、10分、30分、60分の昼寝をしてもらいました。そして、昼寝が新しい記憶の形成にどのような影響を与えるかを調べるために、被験者に一連の画像を見せ、昼寝後しばらくしてからそれらを説明するよう指示しました。