最新回の朝ドラ「あんぱん」ウラの見所~「エール」から再登場! 軍人役はやっぱりこの人がハマる。八木上等兵(妻夫木聡)は何者だ?

公開日: 更新日:
コクハク

第10週「生きろ」#51

【朝ドラのツボ!】

 嵩(北村匠海)は高知連隊から福岡の小倉連隊に転属。新兵教育係の馬場(板橋駿谷)ら先輩兵士の厳しい指導の下で過酷な軍生活が始まり、ここでやっていけるのかと暗い気持ちになる嵩。

 その中で、嵩の世話係である八木上等兵(妻夫木聡)だけは厳しいながらも決して殴らず、古兵たちとも一線を引いていた。八木は嵩に軍人勅諭を暗記するよう命じる。そんなある日、嵩は先輩の戦闘帽を盗んだ容疑をかけられる。

【こちらもどうぞ】「あんぱん」嵩(北村匠海)も健ちゃん(高橋文哉)もオシャレ坊主に見える問題。令和の“戦争”描写は大変だ

【本日のツボ】

男だらけの15分間
 ※※以下、ネタバレあります※※

 想像していたとはいえ、軍隊のシーンは気が滅入ります。ビンタもバシバシやられて、見ているこちらが辛くなります。

「なつぞら」で番長をやっていた板橋駿谷が、嵩たち初年兵を厳しく指導する古参兵・馬場力役で登場。さらに、「エール」で吟(松井玲奈)の夫を演じていた奥野瑛太も、神野万蔵班長として登場。「エール」でも軍人役でした。朝ドラの軍人役は奥野におまかせ、というほどのハマリ役です。

 こんなふうに長年朝ドラを見ていると、過去作品に登場した俳優が再登場すると、嬉しくなります。たとえそれが憎まれ役だとしても。なんというか、一度でも朝ドラに出たら、それは朝ドラファミリー、というような感覚です。

“戦友”というのが、今でいうバディのようなものとは知りませんでしたが、嵩の戦友が八木上等兵(妻夫木聡)でよかったです。

 いまのところ謎多き人物として描かれていますが、静かに読書していたり、消灯になっても窓の外を眺めていたり、ほかの野蛮な古参兵とは違うオーラが出ています。嵩に影響を与える人物ということなので、注目いたしましょう。

健ちゃん流の悪ふざけだよね…?

 そしてラスト。健ちゃん(高橋文哉)が別人のようになっていたのは気になりますが、あれが健ちゃん流の悪ふざけであることを祈ります。一足早く、入隊し、すっかり変わってしまったという設定は受け入れがたく…。やっぱり、健ちゃんは癒しの存在であってほしいものです。

 にしても、康太(櫻井健人)といい、健ちゃんといい、世の中、あまりに狭すぎやしませんか。当時、部隊がいくつあったのか知りませんが、そんなに再会するものなのですかねえ。

 それはともかく、気がつけばヒロインのぶ(今田美桜)の登場はなく、男だらけの朝ドラという実に珍しい回でした。

(桧山珠美/TVコラムニスト)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    朝ドラ「あんぱん」豪ちゃん“復活説”の根拠 視聴者の熱烈コールと過去の人気キャラ甦り実例

  3. 3

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  4. 4

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  5. 5

    “Snow Manの頭脳”阿部亮平は都立駒場高校から“独学”で上智大理工学部へ 気象予報士にも合格

  1. 6

    長嶋一茂が晒した「長嶋家タブー」の衝撃!ミスターとの“今生の別れ”、妹・三奈との根深い確執も赤裸々

  2. 7

    手ごたえのない演奏を救ったのは山下達郎 弱冠22歳の雄叫びだった

  3. 8

    「時代と寝た男」加納典明(16)小熊を屋内で放し飼い「筋肉、臭い、迫力、存在感がぜんぜん違った」

  4. 9

    貴乃花の次女・白河れい「事務所退所」…“親の力を借りない”妹と長男・花田優一の現在地

  5. 10

    父の死去で長嶋一茂は“天然キャラ”封印…KY発言に噛みつく「不謹慎警察」のエジキになる恐れ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    朝ドラ「あんぱん」豪ちゃん“復活説”の根拠 視聴者の熱烈コールと過去の人気キャラ甦り実例

  2. 2

    愛知県犬山市にある「もうひとつの万博」に行ってみた “本家”と違いストレスフリー&コスパよし

  3. 3

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  4. 4

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  5. 5

    長嶋茂雄さんは助っ人外国人のセックスの心配もしていた。「何なら紹介してやろうか?」とも

  1. 6

    「時代と寝た男」加納典明(16)小熊を屋内で放し飼い「筋肉、臭い、迫力、存在感がぜんぜん違った」

  2. 7

    長嶋茂雄と連れ立って石原裕次郎さんのお家で朝まで豪遊した顛末 試合は雨天中止と思ったのに…

  3. 8

    僕は宝塚シニアの3年時、全国大会初出場でPL学園からスカウトされた。後に阪神同期入団する二塁手は…

  4. 9

    長嶋茂雄さんは当然のように電車改札を「顔パス」しようとして、駅員に捕まった

  5. 10

    “中居正広寄り”の古市憲寿氏と視聴者のズレはどこで生まれた? フジ日枝批判での存在感は早くも過去のものに